ぺぴそゆコと

国指定難病「巨大動静脈奇形」の闘病・治療・経過の記録。と、猫。

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【国指定難病 動静脈奇形】症状・原因・治療法・経過や予後について【患者がまとめてみた】

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今日は私がもっている病気について書きたいと思います。

病名はタイトルにも書いた通り、動静脈奇形といい正確には巨大動静脈奇形(頚部顔面又は四肢病変)といいます。平成27年に指定難病になりました。

おそらく、あまりなじみのない病名なのではないかなと思うので、どんな病気なのか書いていきたいと思います。

 

 

動静脈奇形とは?

動静脈奇形は、胎児期に血管が作られる過程で、動脈と静脈の間に異常なつながりができてしまう病気です。

 

動脈や静脈が絡み合う部分は「ナイダス」と呼ばれ、動脈を流れる血液が静脈側にすり抜ける短絡(シャント)という現象が起こります。

全身のあらゆる部位に発生しますが、なかでも高流速のシャントが広範囲に及ぶ巨大動静脈奇形(頚部顔面・四肢)は、様々な症状や機能障害により生活に与える影響が重大です。

また、心不全や致死的出血など生命の危険に晒されることもあります。

 

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うーん・・・専門用語ばっかりでさっぱりだにゃ

 

 

簡単にいうと、動脈と静脈で構成されている血管のかたまりができる病気だよーってことです。

 

 

本来であれば人間の体の構造上

 

心臓→動脈血管→末端(手足)→静脈血管→心臓

 

という流れなのですが、

動静脈奇形があると本来の流れとは別に、

 

心臓→動脈血管異常な動脈血管→異常な静脈血管静脈血管→心臓

 

という交通が生じます。

 

 

この異常な動脈血管→異常な静脈血管の部分が血管のかたまりとなって腫瘍様になります。

 

これを動静脈奇形といいます。

どんな症状があるの?

シャント血流が少ない初期の段階では、患部の赤味や温感のみで症状が目立たない場合があります。

シャント血流が増えるにつれて、次第に拍動や膨らみが明瞭になります。

さらに、患部の皮膚・粘膜や軟部組織が、シャント血流による血行障害に長期間晒されると、徐々に色調悪化や痛みを伴い、進行すると皮膚潰瘍や壊死を来たします。

これらの病状の進行に伴い大量出血や感染を生じる可能性があります。

また、シャント血流の著しい増加は心臓に大きな負荷がかかり心不全を来たす恐れがあります。


 

特に頚部顔面の巨大動静脈奇形では、咬む、飲み込む、喋る、まばたき等の動作の不自由、鼻出血、視力障害、聴力障害、平衡感覚障害、呼吸困難などの症状を呈します。

また顔面の著しい変形は、就学・就職・結婚など社会生活への影響も大きくなります。

 

一方、四肢の巨大動静脈奇形では、持続的疼痛、筋肉の萎縮、関節や骨の変形などによる運動機能障害を生じ、進行例では機能廃絶にいたります。また、骨盤部に病変が及ぶと、生殖機能の障害や腸管・膀胱への浸潤による下血や血尿などの症状を呈します。

 

 

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進行性の病気なんだピヨ

 

 

 

私の場合でいうと・・・

症状という症状がでたのは高校生の時で、授業中に突然左耳から出血しました。

女性はホルモンの変化が病変のきっかけになるようで、思春期や妊娠・出産で病状が悪化するみたいです。

その頃は外見の変化はなかったものの、左耳に拍動性の耳鳴りがありました。

 

でも当時は,

「みんなこんな感じなんだろう」

と思ってて気にしてなかったんですよね(笑)これが普通だと思ってて。

右耳にそんな雑音はないのになぜその思考回路に至っていたのかは謎ですが、当時は全く気にしていませんでした。

 

その後、左耳からの大量出血を繰り返す急性期を経て、現在ここ約10年くらいは出血しておらず出血に関しては安定しています。

 

現在のその他の症状としては、顔面の著しい変形、拍動性の耳鳴り、鼻の奥なのか喉の奥なのかわからないところから定期的に出血があるのと、左目の違和感、飲み込み辛さといったところでしょうか。

原因は?

動静脈奇形は胎児期に偶発的に起こる血管の形成や成熟過程の異常で先天性疾患と考えられていますが、原因は特定されていません。

 

ナゾノヤマイってことにゃ

 

どのような治療法があるの?

保存療法として弾性ストッキングや包帯による圧迫療法があります。

しかし、圧迫によりかえって疼痛が悪化することもあり、圧迫の継続はしばしば困難です。

日常的な疼痛や感染などの症状には、鎮痛剤・抗菌薬による一般的な対症療法が行なわれます。

 

また、侵襲的治療として血管内治療(塞栓術・硬化療法)及び外科的切除があります。

血管内治療はしばしば多数回の反復を要しますが、治療効果は一時的かつ限定的です。

病変が主要血管や神経を巻き込んでいることが多いため、外科的切除も大量出血や神経損傷による機能障害のリスクが高くなります。

広範囲の切除では、欠損部を修復するために身体の他の部位(腹壁など)から採取した組織を移植する必要があります。

 

 

 

完治させる治療法はないんだにゃ・・・

 

 

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私は血管内治療をしていました。

塞栓術と硬化療法、両方やっていましたが記述にもある通り“一時的かつ限定的”で本当にいたちごっこです。

治療した直後は腫れが小さくなってすごく嬉しいんですが、すぐに元通り。元通りどころか前よりひどくなる・・・。

やればやるほど病巣を刺激して大きくなっているように感じていました。

 

ちょうど20年前(1999年頃)に最初の手術をして、最後に手術をしたのは7~8年前(2011年頃)なのですが、当時まだこの病気は確立されておらず病名すら定まっていない中、出血がひどかったのでやらざるを得なかったとは言え、

「もし最初の手術をしていなかったらどうだったんだろう」

とよく思います。

 

昨年3月にとある脳神経外科の先生に伺った話によると、現在この病気の推奨されている治療法は、

『命に関わるような症状がない限り極力触らない(治療しない)』

とのことです。

経過や予後について

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動静脈奇形は先天性の病気と考えられていますが、出生時には必ずしもはっきりしません。

幼少期に出現し、学童期から思春期にかけて成長とともに増大・進行する傾向があります。進行には個人差がありますが、増悪因子として、思春期や妊娠によるホルモン変化、外傷・手術など物理的な要因が挙げられます。

 

巨大動静脈奇形(頚部顔面・四肢)では、罹患部位に応じて、経年的に呼吸・嚥下・構音・視力・聴力・疼痛・運動などの機能障害が進行し、社会的自立を困難にします。

また、難治性潰瘍に伴う動脈性出血や、高拍出性心不全の増悪は生命にも影響を及ぼします。

外科的切除や血管内治療などの積極的治療は、病状の一時的制御にとどまり、対症療法も含めて生涯にわたる長期的な通院管理が必要です。

 

 

一生付き合っていかないといけない病気なんだにゃ・・・

 

 

 

経過と予後について、私が書けることは・・早く治療法を見つけてほしい。ただそれだけです。

※引用出典元「難病情報センターホームページ(平成31年4月現在)」

さいごに、難病患者が思うこと

平成27年にようやく国が指定難病にしてくれてやっとなにかしらの補助を受けられると思ったのですがそう甘くはありませんでした。

書類を揃え次の年に特定疾患医療費受給の申請をしたのですが重症度に該当せず助成の対象にならなかったです。

 

今は症状が落ち着いていて医療費も通院費も薬代もそうかかってはいませんが、以前は年間2度手術をしていたりでその手術の費用、手術のための検査の費用、定期検査の費用・・・正直バカになりません。

 

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この病気の患者さんは全国に700名いると言われています。

私のように顔面にあると見た目の問題も大きく就職は本当に厳しいです。

その病気によってどこかに支障がなければ障がい者認定もおりず障がい者枠にも応募できません。

そういった”重症度に該当しないけど難病を抱えていて社会にでて働くのが困難”という隙間の人間はどうやってお金を稼ぎ生活していけばいいのでしょうか。

そういう人間にも道を作ってほしいと切に思います。